運転適性検査とは?運転する前に受ける検査の内容をチェック!
自動車学校や教習所で、入校1日目に行われる運転適性検査。検査と聞くと「運転に適さないといわれたらどうしよう」と不安になる方もいるかもしれません。 そこで今記事では運転適性検査の目的と意味、そして受ける検査の内容について詳しくご紹介します。
運転適性検査とは?なぜ受けなければいけないの?
運転適性検査とは、運転免許を取ろうと考えて自動車学校や教習所に入所した人は全て受けなければならないことになっている検査のことです。
客観的に自分の性格や運転する際の行動を把握することで、安全運転のためにどう運転技術を学ぶべきなのか、また自分の行動を振り返る指針とすることが目的です。
運転適性検査を受ける前には、運転に必要とされる適性があるかどうかもチェックされます。視力・色彩識別能力・聴力に加え、運転するための運動能力があるかどうかをチェックし、条件をクリアしないと入校ができません。
適性があると診断されれば、運転適性検査に進みます。
運転適性検査は2種類ある
運転適性検査はマークシート方式で、この結果から教習指導員が指導の方針を考えています。自動車学校や教習所で採用している運転適性検査には2種類あります。
警察庁方式運転適性検査K型
AからKの各検査項目があり、AからDまでは10段階、EからJまでは5段階、Kは25段階の評価があります30分程度です。検査時間は評価が高い方がいいとはされていますが、高すぎると偏りがあると判断されることもあるため、考えずに答えていくのが一番です。
教習指導員は検査結果を一通り確認はしますが、A(状況判断力)、B(動作の正確性)、C(動作の速さ)、D(衝動抑止性)を重点的にチェックしています。E(神経質傾向)、F(回帰性)、G(感情高揚性)、H(攻撃性)、I(非協調性)、J(自己顕示性)、K(情緒安定性)については、これから免許を取る人よりもペーパードライバーなど免許を取った後再度適性検査が必要になった人に対し、重点的にチェックされる項目になっています。
OD式安全テスト
1967年に開発された適性検査で、多くの自動車学校や教習所で採用されています。検査時間は30分程度です。検査内容は大きく分けて「運動機能」「健康度・成熟度」「性格特性」「運転マナー」があり、ここから16の特性を測定します。さらに運転タイプを4つに分け、性格パターンも88種類から診断し、「安全運転ができるかどうか」を総合的に判断し、運転者と指導者それぞれにアドバイスシートが作成されます。
適性検査で分かる運転適性の評価
2種類の適性検査の結果から、自分がどういったタイプなのか、また何に気をつけながら運転をするべきなのかが分かります。ここではそれぞれどういったタイプの分類がされているのか詳しく見ていきましょう。
警察庁方式運転適性検査K型の結果から分かる適性
適性検査の結果から、以下の6つのタイプが診断されます。
- 1 状況判断が遅い人
- 2 動作は速いが正確さに欠ける人
- 3 神経質傾向がある人
- 4 気分にむらがある人
- 5 攻撃的な傾向がある人
- 6 自己中心的な傾向がある人
OD式安全テストの結果から分かる適性
OD式の場合は、以下の4つの運転タイプが診断されます。
適性検査で落ちたり免許が取れなくなることはあるの?
適性検査で評価が低いと「不合格になるのでは?」と不安な方もいるかもしれません。実際に「適性検査で落ちた」という方もいます。
ただ、運転適性検査はどういった運転をするタイプの人なのかを判断し、指導する際にどこを重点的に指導したらいいか教習指導員が判断する材料となるものです。
そのため基本的には不合格ということはなく、評価の偏りなどが認められた場合「再検査」という方法が採られることがほとんどです。
検査結果を見て落ち込むのではなく、自分がどういったタイプや性格なのかを理解し、運転時に意識して運転に取り組むことが必要です。
検査を受けるときの注意点
運転適性検査は自動車学校や教習所に入所してすぐに行われます。さらに30分間集中して検査を受けることになり、検査員の指示で回答をしなければならないので、焦ってしまう
こともあります。無理をする必要はありませんので、落ち着いて回答をするようにしましょう。また「いい結果を出したいから」と意識して回答を変えないようにしましょう。問いを見て、自分が最初に感じたことを回答することが一番です。
まとめ
運転免許を取得しようとする全ての人が受ける必要のある運転適性検査ですが、結果が全てではなく、今後の運転で心がけるべきことや指針を判断する材料となるものです。
ありのままの自分の状態で回答し、結果をどう活かしていくことが重要なので、気負わずリラックスして検査を受けることをおすすめします。