普通二輪免許の取得で、ライフスタイルの幅が広がる!
コロナ禍が続く中、最近では「3密」を避けるために公共交通機関から自転車やオートバイ通勤に切り替える方も増えてきています。普通二輪免許を取得すれば、原付自転車もバイクも運転できるようになり、通勤はもちろん休日はツーリングを楽しめるなど、ライフスタイルの幅が拡がります。
今回の記事では、普通二輪免許の取得までの流れ、取得にかかる期間や費用、卒業検定で注意すべきポイントなどを解説します。
目次
「普通二輪免許」とは?
普通二輪免許を取得すると、中型バイクを運転できる
普通二輪免許の正式名称は「普通二輪車免許」です。道路交通法では普通二輪車を「二輪の自動車(側車付き含む)」かつ「大型特殊自動車,大型自動二輪車及び小型特殊自動車以外」であり、また「排気量が50cc超400cc以下」の車種と定義づけています。
つまり、普通二輪免許を取得すると排気量400ccまでの、いわゆる中型バイクを運転することができるようになります。また、各種産業で使われる小型特殊自動車(トラクターや耕運機、フォークリフトなど)や原動機付き自転車(いわゆる原付バイク、スクーター)も運転することが可能です。
126cc以上のバイクは普通の乗用車と同じルールが適用され、高速道路を走ることもできますので、普通二輪免許を取得してバイクが乗れるようになれれば、行動範囲が一気に広がります。
運転できる車種
普通二輪免許は「AT限定」と「限定無し」の2種類ある
普通二輪免許には普通自動車免許と同様に「AT限定」と「限定なし(MT車)」の2種類があります。AT限定はオートマチックトランスミッションの二輪車のみが運転可能です。限定なしの場合はマニュアルトランスミッションの二輪車も運転することができます。
教習所で普通二輪免許を取得する場合、限定なしの場合は最短3日間、AT限定は最短2日間と、AT限定のほうが免許取得時に科せられる時限数が少なく、短い日数で教習を終わらせることができます。
走るのが好きでMT車を運転したいということであれば限定なし、免許を取りに行く時間を確保しづらいけどバイクに乗れるようになりたいという方はAT限定がいいかもしれません。
普通二輪免許取得までの流れ
普通二輪免許の取得条件
普通二輪免許を取得するためには以下のようないくつかの条件を満たさなければなりません。
- 年齢:年齢が満16歳以上であること。
- 視力:視力が両眼0.7以上、片眼0.3以上。片目で0.3に満たない場合は、視野が左右150°以上であること。なお、こちらは眼鏡やコンタクトレンズ着用時に満たせれば問題ない。
※片眼が0.3未満の場合は、もう片方の視力が0.7以上、視野が150度以上あることが求められます。 - 聴力:聴力として、10メートルの距離で90デジベルの警音器の音が聞こえることを求められる。補聴器を使用しても問題ありません。
- 色彩識別能力:信号機の赤・青・黄色をしっかりと識別できる。
- 身体:普通二輪の運転に支障ある身体障がいがないこと
※障害をお持ちの方は事前に運転免許試験場(運転適性窓口)にてご相談下さい - 学力:一般的な日本語の読み書きができ、その内容を理解できること
こうして見ると厳しいと思われるかもしれませんが、大多数の方は条件に当てはまり免許を取得できています。視力や聴力などは矯正することも可能です。
不明な点や不安な点がある場合は、事前に運転免許試験場に相談してみましょう。
普通二輪免許の取得方法
普通二輪免許を取得するには「指定教習所を利用して教習を受ける」「運転免許試験場でのダイレクト受験」という2種類の方法があります。
ダイレクト受験とは運転免許試験場で直接試験を受ける方法のことです。教習所のような教習は受けません。適性検査と学科試験、技能試験に合格し、さらに取得時講習や応急救護講習を受講することで普通二輪免許を取得できます。
教習がない分免許取得まで時間がかからないのがメリットですが、合格率が低く非常にハードルが高いです。過去に普通二輪免許を取得していて学科や実技の内容が頭に入っており、何らかの理由で再取得するという方がダイレクト受験を選択するケースが多い傾向があります。
はじめて普通二輪免許を取得される方は指定自動車教習所を選択したほうが無難です。
教習所に入校してから免許取得するまでの流れ
教習所に入校したらまずは入校式があり、適性検査を受検します。その後学科・技能第一段階で普通自動二輪車を運転するために必要な基礎的な知識と技術を学びます。学科は10時限、技能は9時限の教習を受けなければなりません。なお、普通自動車免許を所持している場合は学科がすべて免除されます。
第1段階をクリアしたら、第2段階でより実践的な知識と技能を学びます。学科は16時限、技能は10時限です。普通自動車免許を所持している場合は学科がすべて、技能は2限免除されます。
すべての教習が完了後に卒業検定を受け、合格したら卒業証明書が発行され、運転免許試験場での試験に合格したら免許が交付されます。
免許取得にはどのくらい期間・費用がかかるか?
普通自動車免許をもっていると、最短9日間で免許取得できる
普通二輪免許の取得にかかる期間は免許の保有状況や教習スタイル(通学か合宿か)によって大きく変わってきます。普通自動車免許などの他の運転免許を取得していない、もしくは原付免許のみを取得している場合は、合宿で最短8泊9日~、通学の場合は23~25日ほどかかります。
普通自動車免許をすでに取得していて通学で教習を受ける場合は9~10日と大幅に期間が短縮できます。なお、合宿の場合はそれほど変わりません。
普通二輪免許の取得にかかる費用についても他の免許の取得状況や受ける状況、地域によって変わってくるので一概にはいえません。たとえば学生の春休み(2~3月)や夏休み期間(7~9月)は繁忙期であるため、他の期間と比べて若干教習料金が高くなる傾向があります。
普通自動車免許を取得している場合は合宿で8万円、通学で9万円くらいが目安です。普通自動車免許を取得していない場合は合宿で12万円、通学で15万円前後になります。
普通自動二輪免許取得にかかる期間・費用相場
合宿 | 通学 | ||
---|---|---|---|
取得期間 | 免許を所持していない (もしくは原付免許のみ取得) |
8泊9日~ | 23日~25日程度 |
普通免許あり | 8泊9日~ | 9日~10日程度 | |
費用相場 | 免許を所持していない (もしくは原付免許のみ取得) |
12万円前後 | 15万円前後 |
普通免許あり | 8万円前後 | 9万円前後 |
教習の有効期限は9ヵ月以内
普通二輪免許の教習には9ヶ月間という期限が法律で定められています。つまり、入校してから9か月以内にすべての学科・技能教習を終わらせる必要があるのです。教習所では有効期限について指導したり計画を立ててくれたりすることはあまりありません。自分で有効期限に注意しながら計画を立てて、期限内に終われるように通学することが大切です。
また、他にも以下のような期限が決まっています。
教習にかかる期限 | 9ヶ月 | 教習開始から期限内に全課程を終了しなければならない |
---|---|---|
仮免許の学科試験の期限 | 3ヶ月 | 技能試験の修了検定に合格した3ヶ月以内に学科試験に合格する必要がある |
仮免許証の有効期限 | 6ヶ月 | 仮免許の期限である6ヶ月を過ぎると卒業検定を受けることができない |
卒業検定合格の期限 | 3ヶ月 | 技能と学科の定められた教習を終了してから3ヶ月以内に卒業検定に合格しないと無効になる |
卒業証明書の有効期限 | 1年 | 卒業検定に合格しても運転免許センターの試験に1年以内に合格しなければ無効になる |
普通二輪の卒業検定で注意すべきポイントとは?
普通二輪免許を取得する上でもっとも大きい関門として卒業検定が挙げられます。
教習所の卒業検定は減点方式であり、ミスをしないことが大切です。持ち点は100点で、検定終了時に70点以上残っていれば合格となります。満点は難しくても80〜90点を目指せば十分合格は可能です。
卒業検定が一発で不合格になるミスとは?
非常に大きなミスを犯したり初歩的な技能が身についていないと判断されたりすると一発で不合格になってしまいます。
たとえば転んでしまったりバイクを倒してしまったりすれば「転倒」として一発不合格になってしまう可能性があります。特にスラロームやS字カーブではバランスを崩しやすいので注意が必要です。
卒業検定ではパイロンを障害物に見立てますが、これに激しくぶつかってしまうと「接触」としてやはり一発不合格となってしまいます。道路では他の車や人に接触すると事故になりますので、やむを得ません。
スラローム走行とは等間隔に置かれた障害物を左右に避けながら走る課題です。方向転換や加速・減速といったバイクの運転の基本的要素が組み合わせられているため、特に厳しく見られます。スラローム走行中にパイロンに接触したり、足をついてしまったり、エンストを起こしてしまったりして一発不合格になることも少なくありません。
他にも一本橋の失敗、急制動オーバー、一時不停止などで一発不合格になることがあります。
減点となるミスとは?
減点になるミスとして次のようなものが挙げられます。引かれる点数はミスの度合いによって変わってきます。
【20点減点されるミス】
- 大きくふらつく
- 障害物に接近しすぎる
- パイロンに軽く接触する
- 縁石への乗り上げ
- スピード超過
- 徐行違反
- 交差点での優先判断のミス
【10点減点されるミス】
- 正しい姿勢で乗車していない
- 安全確認を怠る
- 加速不足
- 逆走
- 急制動時の速度不足
- ブレーキのタイミング
- 不必要にホーンを鳴らす
- 急ハンドル
まとめ
普通二輪免許を取得すれば行動範囲が広がり、趣味や仕事に活かすことができます。何よりもバイクを自由自在に操り、風を感じることができ、車の運転とはまた違った楽しさがありますので、興味がありましたらぜひ自動二輪免許取得を目指してみてはいかがでしょうか。
北工学園モータースクールでは、普通二輪だけでも8人の指導員が在籍していますので、スムーズに教習を受けることができます。普通二輪免許と大型二輪免許を同時に取得すればお得になるなど、セットプランも豊富。旭川で普通二輪免許を取得するなら、北工学園モータースクールがおすすめです。
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