「季節の風を感じながらかっこいいバイクを走らせたい」そう思ったことはありませんか?ただし排気量の大きいバイクに乗るには、別途大型二輪免許が必要となります。では実際に大型二輪免許を取得するには、どのような方法があるのでしょうか。取得にかかる時間やコスト、乗れるバイクの種類になども気になるところです。そこで本記事では免許取得を検討中の方に向け、大型二輪免許の特徴や取得に関するポイントについて詳しく解説します。
目次
大型二輪免許とは
大型二輪免許とは、排気量を気にせずにビックなマシンに乗ることができる運転免許です。一般的に「大型のバイク」は排気量が400ccを超えるもの、また電動バイクにおける定格出力が20kW超えのものを指します。このような大型バイクは高速で走ることができ、時速300㎞を超えるスペックを持つマシンもあります。バイク本体が300㎏未満ながら、そのパワーは200馬力以上とも言いますから、ハイスピードでパワフルな走りが期待できます。疾走感を感じながらの長距離のツーリングに憧れる方にとって、大型二輪免許はまさにおすすめのライセンスです。
大型二輪免許には「AT限定」と「限定なし」の2種類がある
大型二輪免許は「AT限定」と「限定なし」の2種類に区分されます。2種類ともにバイクの排気量は無制限なものの、AT限定免許では運転できるのはATモデルのバイクに限られる点に注意が必要です。ですので、大型二輪免許を取得する際は、ご自身のライフスタイルを吟味した上で選ぶよう心がけましょう。プライベートはもちろん、仕事などへの影響も考慮し、今後どのようなバイクに乗りたいのかを見極めることが大切です。免許取得前にAT限定、限定なし(MT)のどちらかが適しているのかをよく考え、選ぶことを推奨します。
大型二輪免許で乗れるバイクは?
排気量400ccを超える大型バイクに乗るためには、先ほどお伝えしたように大型二輪免許を取得しなければなりません。排気量400ccを超えるバイクとしては、スズキのGSXシリーズやカワサキのNinjaシリーズ、ハーレーダビッドソンなどがあります。
一方、排気量125〜400ccまでのバイクは、普通自動二輪車免許があれば運転できます。さらに小さい排気量の原付(50cc)は車の免許にも付帯する原付免許、50ccを超え125cc以下の原付二種と呼ばれるタイプのバイクなら、小型限定普通二輪免許の取得で乗ることが可能です。大型二輪免許の場合は排気量制限がありませんから、これらの400cc以下のバイクすべてを運転できるのです。
大型二輪免許を取得するメリット
バイクの魅力は、自然を自らの体で感じ、風を切る爽快感を得られることではないでしょうか。排気量の大きいバイクほど、疾走感やバイクのよさを体感しやすいものです。大型二輪免許取得のメリットは、パワーあふれる大型バイクを自由自在に運転できる醍醐味にあるでしょう。
大型バイクは、加速もスムーズでスピードにもブレがなく安定感があります。そのため高速道路でも振動の少ない走りが可能で、長距離のツーリングにも向いています。加えて大型バイクはカスタムパーツも豊富で、デザインにもこだわって遊べます。何よりどっしりとした迫力のあるルックスはかっこよく、バイク好きなら夢中になってしまうはずです。
大型二輪免許の取得条件とは
排気量を気にせずに、さまざまなバイクに乗ることのできる大型二輪免許。取得には年齢的要件、身体的要件、その他の要件の3要素を満たす必要があります。取得の条件であるそれぞれの要素について詳しく見ていきましょう。
年齢的要件
普通二輪免許や原付免許は満16歳以上からの取得が可能です。しかし大型二輪免許は満18歳以上でなければ取得はできませんので、注意が必要です。ただし、取得を考えた時点で18歳になっていなかった場合でも、指定自動車教習所の卒業検定時や免許交付時に18歳に達していれば問題ありません。
免許取得時に18歳であれば問題ないとはいえ、「18歳の誕生日の1週間前から入校可」などと条件を設定している教習所も少なくありません。加えて通っている高校によっては、二輪免許取得に制限を設けている場合もあります。まずは教習所や学校などに関係するルールを十分に調べることが大切です。
身体的要件
大型二輪免許の身体的要件の一つに視力があります。両眼で0.7以上、かつ片眼でそれぞれ0.3以上の視力が必要です。視力に関しては、カラーコンタクトや度付きサングラスを除く眼鏡・コンタクトレンズを用いての矯正視力でも問題ありません。片眼視力が0.3未満、または見えない場合、もう一方の視野が左右150度以上かつ視力0.7以上であることが要件となっています。また赤・青・黄色の三色の識別ができなければなりません。
また、聴力については、両耳で10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえることが求められます。聴力については補聴器の使用も認められています。視力聴力の他、自動車の運転に支障をきたすような四肢又は体感の障害がないなど、運動能力に関しても要件が定められています。
その他
大型二輪免許の学科試験は基本的に日本語で行われます。一般的な日本語能力(読み・書き)が必要になります。また大型二輪は特性上、四肢を使って重量のある車体を支えなければなりません。そのため、安全性や技術面に配慮し、身長制限を設けている教習所もあります。心配な方はあらかじめ教習所に尋ねておくことをおすすめします。
運転免許を持っていなくても、いきなり大型二輪免許をとっても大丈夫なのか
せっかく免許を取得するのだから、最初から大型バイクに乗りたい!と考えるのは当然かもしれません。では、普通免許を取得せず、ダイレクトに大型二輪免許を取得することは可能なのでしょうか。
結論として、免許交付時に18歳以上であれば大型二輪免許を受けることに法的な問題はありません。しかしながら、まっさらな状態から免許取得する場合、まずは学科教習にかなりの時間を要することになります。さらに大型二輪の重量は、200㎏を超える場合がほとんどです。何の経験もなくいきなり重い車体を支え、乗り回しをするのは鍛えている男性であっても難しいと予想されます。まずは普通二輪免許を取得し、段階を踏んで大型二輪免許に挑戦したほうが効率的だと言えるでしょう。
大型二輪免許の取得の流れ
ここからは、大型二輪免許を取得する実際の流れをSTEP1〜6に分けて詳しく紹介します。取得までの流れを把握し、ライフスタイルに合った取得計画を立ててみましょう。
STEP1適性検査【教習所】
最初に大型二輪免許の取得要件を満たしているかを確認します。教習所に入学する際に、18歳以上であるかどうかを確認し、視力検査や色彩識別検査、運動能力検査、聴力検査等を行います。年齢や身体的要件などをチェックした後、性格や運転適性についても検査が行われるのが一般的です。
STEP2学科試験【教習所】
大型二輪免許の取得の2段階目は学科教習です。交通法規や安全運転のマナーなど、運転に必要な知識を2段階制で学びます。学科教習をすべて修了したら、内容の理解度を測る試験(効果測定)が行われます。普通自動車免許を保有している場合は、学科の免除があります。二輪特有の交通法規や安全運転マナーについて1時間だけ受講の必要がありますが、スピーディに取得を進められます。また普通二輪免許を取得している場合は、学科教習はありません。
STEP3技能教習【教習所】
大型二輪免許取得の知識を学ぶのが学科教習なら、実際の技術面を磨くのが技能教習です。実際にバイクを運転しながら、教習所のコースを使って運転技術を身につけます。技能教習は2段階制で、段階ごとに運転技能を測る試験が設けられています。
1段階目は「走る」「曲がる」「止まる」といった基本操作の練習になります。さらに2段階目は、交通ルールに従った基本走行と、運転に伴う危険を予測した運転の練習を行います。特に難しいのが直進狭路や急制動、波状路、スラローム、坂道発進などです。これらの課題をクリアできるかどうかが、卒業検定でチェックされます。
STEP4卒業検定(技能試験)【教習所】
教習所での最後のステップが卒業検定です。試験官立会いのもと、教習所で学んだ運転技能をテストします。教習所内に設定された検定コースを運転し、STEP3でお伝えした直進狭路や急制動、波状路、スラローム、坂道発進などの難ポイントを中心に採点が実施されます。この技能試験に合格すれば教習所の卒業が認められ、免許センターでの本試験に挑むことになります。
STEP5適性試験【免許センター】
いよいよ大型二輪免許の取得が近づいてきました。まずは免許センターでの適性試験が行われます。適性試験とは、視力検査や色彩識別検査、運動能力検査、聴力検査等などの免許取得要件に関する内容です。試験場で必ず行われる簡単な身体検査であり、公道を走行するために不可欠な検査です。もし検査で「不適性」とみなされた場合、免許交付の資格が付与されません。
STEP5では、免許の申請手続きに必要な住民票の移し(本籍記載のもの)や本人確認書類、顔写真、教習所の卒業証明書などが必要です。また筆記用具、メガネ、コンタクトレンズ、申請書や受験票などの書類も忘れずに持参しましょう。手数料もかかります。
STEP6学科試験【免許センター】
大型二輪免許の取得の最後の段階が免許センターでの学科試験です。制限時間30分の中で、正しい交通ルールやマナーについての筆記テストが実施されます。交通ルールを中心とした文章問題90問と危険予知のイラスト問題5問で構成されています。合計95問のうち90%以上正解で合格です。学科試験に合格すれば、晴れて免許取得完了です。ようやくバイクを運転できるライセンスを取得したことになります。
【取得免許タイプ別】大型二輪免許取得にかかる費用と期間はどれくらい?
もともと保有していた免許があれば、大型二輪免許取得までのステップが短縮されます。保有する免許別に、必要になる費用や期間を詳しく解説します。
①免許なしもしくは小型特殊免許・原付免許を所有
保有免許がない、持っているのは小型特殊免許・原付免許だけの場合は、技能・学科教習を受ける時間が長くなります。技能研修で合計26時限は必要です。どのようにスケジューリングするかでも違いがありますが、短くても18日、長くても40日ほどかかります。費用は通学の場合で24万円前後~をみておきましょう。合宿の場合は、最短で15泊16日、費用は閑散期か繁盛期かでも異なりますが、21万円前後が相場です。
②普通二輪免許(限定なし)を所有
最もカリキュラムが少ないのが、普通二輪免許を保有しているケースです。費用は通学の場合で9万円前後〜、取得日数はライフスタイルにもよるが最低限の日数で済みます。費用や取得日数がそれほどかからないため、気軽に日程を組むことができます。合宿の場合でも9万円台のコストで、取得までの最短日数は5泊6日と短い期間で終えられます。1週間の休みを取り、合宿で一気に取得する社会人も少なくありません。
③普通免許を所有
普通二輪免許を持っている方に比べれば長くなるものの、普通自動車免許の保有者も多くの学科が免除されます。通学であれば費用は約16万円〜、取得期間は平均16日〜1カ月となっています。合宿であれば費用はおおよそ19万円台〜、最短で13泊14日での取得が可能です。
大型二輪免許の取得は「通学」と「合宿」どちらがおすすめ?
大型二輪免許の取得にあたって、「通学」と「合宿」どちらが適しているのでしょうか? 取得費用と取得日数を優先したい場合は、断然合宿免許がお得です。合宿免許は短期間に集中して学べるため、大型二輪免許の合宿であれば1週間程度取得が可能です。
一方通学の場合、技能教習の予約が思うように取れないケースも少なくありません。知らず知らず時間が空き、気づかないうちに通学が長期化する可能性もあります。結果としてモチベーションが低下してしまうことも考えられます。さらにたまにしかハンドルを握らないため、運転技術向上につながらず、何度も再試験を行う事態にもなりかねません。決められた期間でスピーディに進めるためにもやはり合宿での免許取得をおすすめします。
まとめ
排気量が大きくパワフルなバイクに乗りたいなら、大型二輪免許の取得を検討してみましょう。かっこいいバイクを乗りこなすためには学科や技術面を磨く必要があります。通学に加え、合宿での取得ならモチベーションを保ちながら短時間での取得が可能です。
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